この一週間くらいで、突然五七五を吐き出した。

風鈴の音色のような女(ひと)ありき
これが人生で初めて作った五七五。

膝の上いとしき烏の濡れ羽色

立ちのぼる紫煙の中の我が命

白湯を飲み目を閉じてみる夜半なり

芋虫の食べ残したるほうれん草雑煮に入れてしばし眺めん

土の中蝶の夢見る雨蛙

掘るほどにみみず溢れる豚小屋で吾子の笑いが止まらなくなる

海鳴りに立ち尽くしている父母の墓合わせた手をもて寒風を斬る



俳句にもなっていないだろうし、短歌にもなっていないだろう。



思い起こせばこの1年で何が変わった?
街で見かける人たちが、みんなマスクをしていることだけだ。
情報は山ほどあるけれど、確かなことはそれだけだ。
わたしは、こういう隠れたことを好まない。


体調を崩し浅い夢ばかり見ている。
倦んでいる。
冬。



過去を忘れる薬がほしい。