生きているのが不思議になる。
桜散り、風が止まり、行き交う人々の言葉が聞こえなくなる。
ここがどこだか分からない。今まで何をしてきたのか、思い出せない。
なぜ、こんなに無機質な生を抱き続けているのだ。
私は多分、自分に嘘をついている。
私は多分、自分に責を与えている。
私は多分、夢を見ているふりをしている。
私は、自分が神であることを知らないふりをし続けている。
だから、だから、いますぐ、悪魔を叩ききる剣を両手で握りしめる。
波乱の浮き世は今からだ。常に今からだ。
怖れるな、おもねるな。叩き切れ。