2022年日本シリーズに勝負のアヤを見る

「勝ち将棋鬼の如し」という。ヤクルトはこの9回で鬼になるチャンスを逃してしまったのだ。戦国時代の武将は敵の大将の首を取り、その子どもも殺したという。生かしておいては、いつか、自分が返り討ちに合うことを知っていたからだと思う。鬼になれなかったヤクルトに対して、オリックスの選手の胸には「まだ行けるかもしれない」という萌芽が芽生えたのである。