クエン酸は体内のミトコンドリアで合成される代謝産物である。
そのクエン酸を飲むとどうなるか?
1.クエン酸は酸性であるので、抗菌作用がある。ただ、十二指腸で膵液と混じりクエン酸ソーダになった分はアルカリ性になる、という説もある。
2.クエン酸は乳酸の産出を制御し、乳酸をピルビン酸に変える。ピルビン酸はミトコンドリアに運ばれてアセチルCoAとなりエネルギーを産出する。
3.クエン酸は体内のミネラルと結合し、ミネラルの吸収を助ける。
4.クエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムはクエン酸回路で重炭酸塩となる。
重炭酸塩は陰イオン(HCO3-)であり、ナトリウムと結合して、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)となり、血液のPHレベルを正常に保つ。重炭酸ナトリウムの点滴はアシドーシスを補正し、さらにめまいを抑制することが経験則として知られている。
わたしは医院に行くたびに、この注射を射ってもらう。
(実際は、炭酸水素ナトリウムだが化学式はNaHCO3。重曹だろう。)
5.酢に含まれている酢酸は体内でクエン酸へと変換される。
昭和の時代は「酢を飲むと身体が柔らかくなる」と言った。筋肉の凝りや張りが、乳酸によるものだとしたら、酢が変換されたクエン酸が、乳酸をピルビン酸に変え、クエン酸回路でエネルギーに変換しているとしてもおかしくはないように感じる。

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ということは、クエン酸は体内で、乳酸を抑制し、ミネラルと結合してミネラルの吸収を促進し、さらに、クエン酸回路で炭酸水素ナトリウムを産出し、PHの調整まで行うことが出来るということか?
いずれにせよ、昔の食生活を見直すべきだと思う。
クエン酸を摂るなら梅干し、酢の物などか。微生物が作ったものは非常に身体に有用だと思う。積極的に摂取して損はないが、塩分との兼ね合いもあるだろうから、個人個人にあった適量を見つけてもらいたい。
私自身もまだ試行錯誤中である。