塩はミネラルの塊である。

では、ミネラルとは何か?


〈ミネラルとはどんなもの?〉
 あらゆる物質をつくる基本単位が元素。人間の体も例外ではなく、元素からできています。体重の95%を酸素、炭素、水素、窒素(ちっそ)が占めますが、残りの5%がミネラルと呼ばれる約20種類もの元素なのです。ミネラルは英語で鉱物の意味で、無機物です。このうち生命維持に必要なものを栄養学では無機質、またはミネラルと呼んでいます。
 ミネラルは骨や歯などの骨格を形成し、たんぱく質や脂質の成分となるなど、体の構成部分として重要な役割をになっています。また血液や体液のpHや浸透圧を正常に保つ生体機能調整、酵素の補助因子やホルモンの成分になる働きがあります。必要量はわずかなため、ビタミンとともに微量栄養素と呼ばれています。ミネラルは体内で合成されず、外部から摂取するしかない栄養素です。
(出典 小学館 食の医学館について
)



必須ミネラルは以下とされているが、微量ミネラルが大事だという意見も多い。

カルシウム、リン、カリウム、硫黄塩素、ナトリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、クロム、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルト。

一般的に悪者扱いされている硫黄と塩素も必須ミネラルである。



では、ミネラルの役割とは何か?
1.胃液や腸液や膵液や消化酵素を生成する
2.デトックス
3.代謝を上げる
4.生体機能の調整
5.体液のアルカリ化

塩には地球上のミネラルが全て含まれているといっても過言ではないだろう。



では塩を選ぶ際に何を見たらいいのか?

第一に製法。

塩はミネラルの宝庫である。宝庫がその働きをするには、水に溶けた時にイオン化しやすくなくてはならない。NaClはNa+とCl-に分離しなくてはならないのだ。イオン化しにくい塩というのは、高温処理した塩である。高温は、たとえばNa+とCl−の結合を強くしてしまう。であるから、天日を越える温度で作られた塩は身体に負担をかける可能性が高いし、ミネラルも十分には働けない。

したがって私は釜で高温で焚いた塩は敬遠する。

第二にその成分。
塩を買うと、袋に成分表が記載されているが、この成分はあまり当てにはならないと思う。ただ、その塩の傾向というものは判る。海の水が飲めないのは、マグネシウムやその他のミネラルが多すぎるからである。マグネシウムのとりすぎは内蔵に影響を与える。心臓、腎臓、肝臓等。このことには気をつけたい。マグネシウム不足で、一時的に高マグネシウムの塩を使うのはありうることだろうが、それを続けることはお勧めしない。

塩

皇帝塩 天日
Na 36.4g Mg 300mg K 110mg Ca 140mg

わじまの塩 ランプ40度以下
Na 35.0g  Mg 295mg  K 47mg  Ca 527mg

粟国の塩 流下式・平釜
Na 記載なし  Mg 1700mg  K 1420mg  Ca 514mg

海の精(青ラベル) 天日
Na 36.37g  Mg 525mg  K 157mg  Ca 525mg

ぬちまーす 常温瞬間空中結晶法
Na 29.3g  Mg 3360mg  K 970mg  Ca 700mg

天日海塩 天日・常温乾燥粉砕
「97%がNaClで、3%に海水に含まれている全てのミネラルが含まれている」と記載

昨今、塩と高血圧は関係ないと言われ、塩を1日に10g以上食べて、水を2リットル以上飲めとか言う方もいるが、にがり成分の多い塩の摂り過ぎは、内蔵に影響を与えるだろう。しかし、腎臓は、排出されてきたナトリウムを身体に送り返す働きをしているので、体内に塩が足りないと塩の再使用をしなければいけなくなる。これは腎臓に負担をかける。わからなくなった・・・。

実験してみたことがある。
卵醤というものがあるのだが、これを毎日飲んでいると、5日目ぐらいに吐いた。卵醤の塩分は5g前後だ。物事には程度というものがあるが、実験だから仕方ない。

また、塩を毎日つまんで食べてみたが、ある日、大量の尿が出た。200〜300mlの尿が1時間おきに出てくる。8時間くらいの間にでた尿の総量は2.5リットルを超えただろう。なにを排出したのだろうか。

昔の話だが、自殺するために、醤油を一升飲んだという話もある。醤油は強酸性なので、身體が一気に酸性化して、時には死に至るのだろうか。

人間に塩は不可欠のものであるが、ナトリウムとカリウムのバランスには気をつけるべきだ。体内のナトリウムとカリウムのバランスは1対2であると言われている。カリウム過多もナトリウム過多もよくないということだ。

塩を摂ることで体調の急激な回復を見る人がいるが、その原因がナトリウムにあるのか、それともマグネシウム等のミネラル補給にあるのか、それは分からない。

マサイ族の一日の塩分摂取量は2gだという。
しかし、マサイとわたしたちの腸内環境は全く違うので、一つの知識にしかならない。

語り出すと話は止めどなく続いてしまう。
しかし、結論は出ない。


塩の摂取について、今の私の結論としては、
1.Na+とCl-が体内で働くことの出来る、低温で結晶化させた塩を使うこと。
2.苦汁の多すぎる塩を日常的に使用しないこと。


この二つであろうか。



積極的に塩を摂取したいなら、0.9%の塩水を作って飲んだ方がいいのか?

ちなみに、私の現在の塩分摂取は、料理に使う塩と、天日塩で熟成された醤油と味噌にとどめている。それにしても、頭で考えるのには飽きた。知識は細胞に蓄えた。

身体を脳に支配させてはいけない。
わたしには、腸が生む感性を信じることしか出来ない。

醤油諸味

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